インドの株式市場はなぜ魅力的なのか?人口ボーナスや高い知的な人的資源が整い成長加速の基盤がある魅力的な経済。

いよいよ中国と東南アジアを終えてインドに目を向けていきたいと思います。

新興国株式投資を徹底分析(カテゴリー)

インドは言わずと知れた眠れる巨人で、現在のモディ首相就任以降本格的な経済成長を遂げ始めています。

 

私がインドにいった10年前の大学四年生の時は、それはもう道路はがたがたで牛やヤギが道を闊歩して、自動車がぶつかっても怒鳴りあってやり過ごしているような無法地帯という感じでした。

今回から今注目を集めいているインド株式投資の魅力にフォーカスして書いていきたいと思います。

 

初回は、まずインドの経済構造が現状どのようになっており、今後の成長可能性がどれほど高いのかという点を紐解いていきたいと思います。

魅力的な人口と教育水準

やはりなんといっても魅力的なのは人口の多さですよね。人口も13億2000万人と中国に次ぐ2位ですが、

中国と違い労働人口並びに総人口が増え続け、2060年時点で17億5000万人となることが予想されています。

 

インドの人口ピラミッド

ほぼ理想的な形をしていますね、日本と同じ壺型となっている中国と比べると、これだけでも今後の発展可能性が高いこと分かります。

そして現在インドの一人当たりGDPはなんと1,709ドル(日本は38,894ドル)とASEANのカンボジアの次というレベルです。

 

経済レベルだけでいったらまだまだ最貧国という感じですね。

新興国が一旦頭打ちとなる中所得国の罠である10,000 ドルまで、まだまだ距離があります。

教育水準はどうでしょうか。インドは当然貧しい国なので、教育を受けられない国民も多く全体としての教育水準は低いです。

 

一方、富裕層は確りと教育をし、インド工科大学卒の学生は初年俸が2000万円という水準で欧米で雇用されます。

数学のレベルでいうと東大も遥か及ばない水準なのでしょう。流石は0を発明した数学大国ですね。

近年はITの教育に非常に力をいれており、IT専門学校への年間費用は日本円で10万円程度と大変安く、インド人プログラマーは一通りのプログラミングを習得していると言われています。

 

その教育水準の高さから中東の富裕層もインドに学びに来るというほどに高等教育は発展しているといえます。

管理人としては、将来インドが大国としてのし上がる為に非常に重要なことだと思います

労働集約型の限界である中所得国の罠に陥ることなく、イノベーションや知識集約型の産業に移行することにより、経済発展を遂げていくことが出来るからです。

言語的・地理的優位性

更にインドはイギリスに支配されていたということもあり、発音は汚いですが英語を呼応用語にしているということもあり、グローバル的にビジネスを発展する土壌が整っているといえます。

また我々日本人からするとインド人の英語は聞き取りずらいイメージがありますが、エリート層になればなるほど英語は上達していきます。

 

私がロンドンで働いている時にインドから来た同僚は地方出身の英国人よりも、全然英語が綺麗で私が一番気軽に会話することができたのを今でも覚えております。

更に、丁度ニューヨークの反対にあるということもあり、米国との2交代制でオペレーションを行うにも適した位置にあります。

高い経済成長率

なんといっても高い経済成長率がインドの魅力です。下の過去からの経済成長率をご覧ください。

インドの経済成長率

なんと2004年以降、平均して8%近い経済成長を遂げているのです。これは中国以上の成長率です。

 

2016年、2017年の若干の減速はインド政府による高額紙幣の廃止が2016年11月に発表されたことにより、現金流通量の85%をしめる高額紙幣が流通しなくなったことで、個人消費が一時的に落ち込んだことが要因です。

何故、このような政策をとったかについては、次回詳しく説明します。

一時要因によって一旦成長が減速気味ではありますが、目標達成のために無理矢理成長させて延命治療をしている中国に対して、インドは内需の拡大を伴った健全な成長を行っています。

 

 

民間消費

以下は、インドの成長寄与を支出面から分解したものです。

インドの需要面からの成長力寄与度

参照:JBIC

 

これをみると、民間消費を中心とした成長ということがわかります。

要は個人消費の拡大による経済成長というのは以下のようなことが起こる好循環が国内で回っていることを示しています。

 

企業が成長①⇒賃金の上昇②⇒国内需要の増加③⇒①企業の成長

 

日本の高度経済成長期のような健全な経済発展ということですね。

 

インドの需要面からの成長力寄与度

参照:三井住友トラスト

 

今後本格的に家電の普及により、消費が拡大していくことが見込まれます。

それにしても、あの熱い国でルームエアコン普及率が12.6%て考えただけで、地獄ですね。

投資

総固定資本形成というところを見て頂き度いのですが、新興国であるながらも投資の成長に対する寄与度が依然として低いです。

中国は投資中心の成長をしてきた為、現在GDPに占める投資の割合が40%に上り、過剰設備、過剰生産性、過剰債務を抱えてしまい、近い将来大きな重荷となります。

インドは、今から投資をどんどんと受け入れていくぞ、という環境をまだ整えている最中なのですね。

私が現地にいった感想からすると、今後インフラを中心として投資する余地が多分にありますので、今後投資が本格的に誘致されれば成長が底上げされていくでしょう。

純輸出

また純輸出(輸出-輸入)の成長への寄与度は僅かにプラスまたはマイナスである為、世界経済が沈み貿易量の縮小によるGDPへの影響は、韓国やシンガポールのような貿易に依存した新興国に比べて低いです。

実際2008年のリーマンショック時のGDPも4%程度成長しており、ショックにも強い経済構造であることが分かります。

国内に13億ものマーケットがあれば、国内の需要を満たすのに精一杯という感じですね。

インフレ率

成長率が高い国というのはインフレ率が高い傾向にありますが、インドは比較的低水準でインフレ率を抑えらています。

 

インドのインフレ率
(参照:経済産業省)

 

インフレが鎮静化しているので、家計の購買力が高くなることも個人消費の堅調さをささえています。

更にインフレが抑えられていることにより中央銀行が金利を引き上げ引き締めを行うこともないので景気を冷ます要因がありません。

実際に以下の図をご覧ください。

 

インドのインフレ率と政策金利

参照:ニッセイ研究所

 

実際に中央銀行は金利を引き下げ基調ですね。

然し、まだ7%の金利があり、危機が発生した場合利下げにより経済浮揚策をするだけの十分な余力を残せているといえます。

インドの経済構造まとめ

今回はインドの人口動態とGDP構成、金融政策という面からインドの魅力について説明してきました。

あまり死角がないように見えてきますね。

次回は、国債・財政収支の面からインドの魅力と課題を含めて見ていきたいと思います。

 

 

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