医療保険は不要なのか?

将来の医療費の不安から民間の医療保険に加入している人は多いと思います。保険会社にとっても医療保険とは売れ筋商品であるため、各社様々な工夫を施しテレビCMなどで宣伝を繰り広げています。

これは端的に言えば、保険会社にとって医療保険は儲かるのです。保険会社が儲かるということは反面、顧客が不利益を被ることを意味しています。

以下医療保険への加入は不要であると考える理由を説明していきます。

 

①医療保険不要の三つの理由

 

1、平均入院日数の減少

2、高額療養費制度の存在

3、約款主義

 

そもそも医療保険とは入院、手術といったリスクに山を張った制度設計になっています。その軸ともいえる入院の日数が減少するといった傾向はこの保険商品の根幹を直撃する不利なデータです。

 

次に公的な医療保険に含まれている高額療養費制度ですが、この制度は医療費の月額の自己負担額として上限が一定の金額で決められています。この制度のおかげで病気による治療費はすべて合わせてもせいぜい十数万円程度と見込むことができます。私たちが普段払っている公的な医療保険制度にはこのような有難い制度が組み込まれているのです。

 

三つ目として約款主義。これはやや聞きなれない言葉かと思いますが要は今年医療保険に加入した人は2019年現在の医療技術、治療方法を基準に約款が作られて、その約款に基づいて保険契約は履行されるということです。保険の契約は長期にわたります。何十年も経過する間には思いもよらない技術革新もあり、新しい手術法や治療法が開発されていくかもしれません。それでも契約時の約款で全て判断されます。

現在であれば当然入院すべき病であっても将来は通院や自宅療養で済んでしまうかもしれません。つまり病気で治療費がかさむのに給付金は支払われないケースが想定されるのです。

医療保険が入院給付金、手術給付金といった限定されたリスク対応である以上、この保険商品はハズレ馬券と化してしまう可能性があるのです。

 

医療費対策

 

そこで医療費における対策は自分専用の医療用口座を開設して、本来保険会社に払う保険料をそのまま積み立てていくだけでいいのです。月1万円でも2年で24万円、一回や二回の入院はこれでしのげます。

このような提案に対して反対派は「積み立てが十分でない早期の入院への対応が不十分ではないか」と言われます。感覚的にはわからなくもないのですが、この点においても疑問です。

それは保険の構造にあります。保険会社は加入して2年以内に入院する契約者に対して給付金を払うことを嫌います。

医療保険の加入手続きを完了すると、よく営業担当者が「これで明日入院しても大丈夫ですよ」と冗談交じりにいっていますが、もし本当に翌日入院しましたとなれば保険会社は目の色を変えて徹底的に調査します。

それは告知書にウソはなかったか又は既に前兆があり本人は自覚していたのではないか等々。

保険契約は契約者の間に著しい不公平が生じないように、告知書によって健康状態を確認します。その告知書の注意事項には次のような記載があります。

「故意または重大な過失によって事実を告知されなかったり事実と違うことを告知された場合、責任開始日から2年以内であれば告知義務違反として、ご契約を解除することがあります。」要はウソをついたら支給しませんと言っているのです。

保険会社のシステムでは加入してあまり日数が経過していない入院はできる限り排除するよう告知書(または健康診断)などでチェックをして、時には契約に条件を付けたり又は謝絶(契約を断る)などで早期の支給リスクを回避しています。

保険会社の本音は“加入して即入院なんて保険料をまだ貰ってないのだから許しませんよ”といったスタンスです。

当面2年位は入院のリスクは低いであろうと見込まれた人のみが加入できるのが民間の医療保険の仕組みなのです。

したがってどうせ厳しくチェックされ、場合によっては支給されないリスクを抱えながら保険料を払うのであれば、掛け捨てではない確実に使える自分の口座に積み立てをしていた方が安心なのではないでしょうか。

 

100大疾病保険

 

個人で医療用の積み立て(要は貯蓄)をすることによって、民間の医療保険に加入するよりも自由度が広がります。

第一に約款がないためお金の使途が制限されることがありません。

第二に診査も告知もないため持病があっても構いません。

第三に掛け捨てでないことに加えて元本保証されているため、解約返戻金は常に100%を上回っています。

 

民間の医療保険では、よく三大疾病に対応といった謳い文句や中には五大疾病、七大疾病といっていかにもお得感を強調していますが、個人の医療用積み立てであればさながら100大疾病保険といったところです。

40歳のご夫婦がこれまでに合算で月1万円を民間の医療保険に払っていたとしたら、その1万円をそのまま医療用積み立てに回すことにより、65歳までに300万円積み上がります。

仮にその間、高額療養費クラスの治療に4~5回使用したとしても250万円程度は残ることになるのです。

この対策は資金の流動性という観点からも合理的な考え方となります。

 

まとめ

民間の保険会社に悪意があるとまでは言いませんが、どうしても自社商品の販売が優先され過剰にリスクを煽る傾向にあります。またそもそものビジネスモデルとして入ってくる保険料を増やして、出ていく保険金を減らすことで利潤が上がる構造であるため、いざ保険金や給付金を支払う事態になるとシビアな調査が入って給付金を渋る傾向もあります。いわゆる不払いリスクと言われ、お客様がほとんど目を通すことのない分厚い約款を根拠に支払いを拒否されることもあります。

特に気を付けたいことは、告知義務違反によって契約を無効にされるリスクです。仮に保険の販売員の言われたとおりに告知書を仕上げたとしても安心はできません。なぜなら保険の販売員は契約の仲介をする存在にすぎず、契約を締結したり支払い請求を決済する権限はないのです。時には契約を通しやすくするために、告知書の内容を微妙に操作してくる可能性も捨てきれません。

以上、民間の医療保険には様々な不確定要素があり経済合理性からも疑問符が付きます。加入を検討している方は今一度吟味し直してみることをお勧めします。

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